日本全国多施設共同研究により、同じドナーから造血幹細胞移植に続き生体肺葉移植を受けた患者における個別化免疫抑制療法の有効性が示された。
2026年10月、『Transplantation』誌に掲載された日本全国多施設共同研究は、同一ドナーから造血幹細胞移植(HSCT)に続き生体肺葉移植(LDLLT)が行われた症例における免疫抑制管理と長期予後を検討した。
臨床的背景
生体肺葉移植は日本国内で比較的長い歴史を持ち、終末期肺疾患の治療に用いられている。一方、造血幹細胞移植は血液悪性腫瘍や免疫欠損症の標準治療として確立されている。希少ではあるが、同一ドナーが両移植の提供を担うケースでは、拒絶反応と移植片対宿主病(GVHD)の両リスクを同時に管理する複雑な課題が生じる。
研究結果
- HSCTから肺移植までの間隔が免疫抑制方針の調整に重要
- 同一ドナーによるHLA完全一致は一部拒絶リスクを低下させる
- 長期生存は免疫抑制の精密なバランスに依存する
渡日治療を検討する患者へ
終末期肺疾患で造血幹細胞移植も検討される症例においては、日本の生体肺移植センターが蓄積する経験が治療選択肢を広げる可能性がある。主治医と共に、適応症や各センターの臨床実績について十分な相談を行い、個別化された免疫抑制方針を確認することを推奨する。
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